親が高齢になってくると、避けては通れないのが「実家のこれから」についての話題です。
昨日の遺言書作成セミナーでも、こんなお悩みが出てきました。
「うちの実家は少し高級な住宅地にあって、立派な一戸建てなんですが、3人の子どもたちはみんな都心のマンション暮らし。『実家はいらない』と全員が言っているんです…」
これは、決して珍しいケースではありません。
立派な家でも、立地や利便性の問題で、子ども世代には「住むつもりがない」「管理が大変」「いずれ売るつもり」と思われていることが多いのです。
実家が「空き家」になると…
相続後、誰も住まない実家は、たちまち「空き家問題」として家族の負担になります。
-
固定資産税が毎年かかる
-
管理(掃除・草刈り・防犯)の手間と費用がかかる
-
劣化や倒壊のリスクが高まる
-
近隣トラブルや放火などの危険も
特に「高級住宅地」ほど、購入層が限られてしまい、売却が難航することもあります。
生前に話し合うことの大切さ
「誰が住むのか」「売却するのか」「貸すのか」「取り壊すのか」――
こうしたことを親が元気なうちに家族で話し合っておくことがとても大切です。
特に、遺言書に「この家は●●に相続させる」「売却して均等に分ける」などと明記しておけば、遺された家族が迷わずに済みます。
相続=資産とは限らない時代
昔は「家は財産」とされていましたが、今は「負動産(ふどうさん)」と呼ばれることもあります。
相続は「もらって嬉しい」ばかりではなく、「処分に困る」ケースもあるのです。
だからこそ、実家の未来について、少しずつ話し合いを始めてみませんか?
遺言書の作成や家族会議のサポートも、当方でお手伝いしています。
コメントをお書きください